エアコン: 「弱」にしたつもりが「強」になった事件簿

エアコンとは

エアコンとは、夏は涼しく、冬は暖かくしてくれる魔法の箱のことだ。正式名称は「エア・コンディショナー」だが、長すぎるので誰も使わない。現代人にとっては「命の維持装置」と呼んでも過言ではない。

エアコンは人類が発明した中で最も偉大なもののひとつだろう。火や車輪もいいが、40度の猛暑日に「冷房ボタン」を押した瞬間の幸福感には勝てない。特に日本の蒸し暑い夏では、エアコンなしでは「人間が溶ける」という現象が観測されるかもしれない。

しかし、エアコンは時に人間関係を崩壊させる凶器にもなる。オフィスでは「寒い派」と「暑い派」の永遠の戦いが繰り広げられ、リモコンは権力の象徴だ。「28度設定で節電」と言いながら、こっそり25度に下げる人もいる。そんなあなた、監視カメラに映ってますよ？

エアコンには「除湿」「自動」「ナノイー」など、謎のボタンがたくさんある。ほとんどの人は「とりあえず冷房」しか使わないのに、メーカーは毎年新しい機能を追加してくる。「AI搭載」と書いてあっても、結局「風向きを上下に振る」程度のことしかできないのがお約束だ。

暖房機能はある種のサボり装置でもある。こたつと並んで「動かなくなる原因」ランキングの常連だ。「寒いから動きたくない」という言い訳を、エアコン自身が可能にしてしまうのだから皮肉な話である。

エアコンは確かに便利だが、たまには外気も吸おう。ただし、熱中症には注意。結局のところ、エアコンとの付き合い方は「ほどほどに」が一番。でないと、電気代で心が冷え切ってしまうからね。