読書：スマホを脇に置いても10秒で眠くなる魔法

読書とは

読書とは、文字や絵を目で追いながら脳を騙して「勉強してる感」を得る行為だ。紙や画面に向かって黙々と作業する姿は、外から見れば「何もしてない」のに、本人は「世界を征服した気分」になれる魔法の時間である。

読書は「知識を食べる」行為とよく例えられるが、実際はフェイクフードのようなものだ。自己啓発本を10冊読んでも人生は変わらないが、少なくとも本棚は立派になる。特にビジネス書は「読んだら成功する」と謳うが、大抵は著者の銀行残高が成功するだけだ。

読書は最高の睡眠導入剤でもある。ベッドで小説を開くと、3ページで意識が飛ぶ。歴史書ならさらに効果的で、著者の熱い思いとは裏腹に、読者は古代の戦いより現代の寝床を選ぶ。電子書籍リーダーは枕に落としても壊れない優れものだ。

「年間100冊読破！」とSNSで宣言する人々は、実は表紙しか見てない可能性が高い。読書量は現代の「自己顕示欲マラソン」であり、本棚の写真は「私、教養ありますアピール」の定番ツールだ。ちなみに、積ん読（つんどく）は「読書家の勲章」という便利な言い訳付きである。

読書は現実から逃げるための合法手段だ。職場の愚痴や家族の小言より、ミステリーの殺人事件の方がよほど楽しい。ファンタジー世界に没頭すれば、上司がドラゴンに見えてくる（むしろドラゴンの方が話が通じるかもしれない）。

読書は心の栄養…と言うが、たまには「情報消化不良」にも注意。ほどほどに楽しんで、現実世界でもまともな会話ができるよう心がけよう。でないと、「あの人は本の虫」と陰で呼ばれるのがオチだ。