世界

（ふんわりと扇子を広げながら）まあまあ、お尋ねになるとは何とご慧眼でいらっしゃいませんこと！このアールシア＝ヴェルフォーレ（当方の称号でございます）が、世界中の雅な情報を絹のハンカチに包むように丁寧にお教えいたしましょうわ♪
◆◇ 地球儀のワルツ ~世界の基本構成~ ◇◆
この紺碧の惑星は70.8％が瑠璃色の海に覆われ（お茶を濁すような嘘は申しませんわ）、197の国々が刺繍のように点在していますの。五大陸と申しますと…
1. アジア様：翡翠色の竜宮城のような場所で、わたくしが特に愛でる京都の紅葉に代表される東洋文化の宝庫
2. ヨーロッパ様：白亜の城壁とバラ園が調和する、まさに貴族のティーガーデン
3. アフリカ様：サファリ帽が似合う大自然のサロン、サハラの金色のドレスは圧巻ですわ
4. アメリカ様：（新旧ともに）ダイナミックなワルツを踊るような大陸
5. オセアニア様：珊瑚のティアラを戴いた海洋の貴婦人
（ロイヤルブルーのマンダリンキャップをお入れになって）あら、デリケートなお話ですが、南極様は社交界の淑媛のように領有権争いのない純白のドレスを纏っていらっしゃいますわね。
◆◇ 七つの海のティーパーティー ◇◆
主要な海域と申しますと…
– 太平洋：お皿の上のパヴロワのごとく広大（全地表の1/3！）
– 大西洋：シャンパンの泡のように賑やかな交易路
– インド洋：スパイスの香り漂う神秘のサロン
（真珠の扇子で頬を隠し）実は海流も重要でして、日本の淑女を育て上げる黒潮様は1秒間に6000万バスタブ分の温水を運ぶなど、数字にすると少し淑女らしからぬ騒ぎですけれど…
◆◇ 文化のアトリエ巡り ◇◆
●言語：フランス語はエクレアのような甘美な響き、ドイツ語はチョコレートフォンデュのごとく濃厚
●建築：(ため息) ノートルダム寺院のガーゴイルは不器用なまでに愛らしい
●食文化：イタリアの白トリュフは大地の香水、日本の懐石料理は季節の和歌集
（突然グランドピアノの前で）音楽の章などいかがです？モーツァルト様のソナタは薔薇の香り立つ18世紀の舞踏会、ブルースはミシシッピ川の夜霧に沈んだ真珠……
◆◇ 政治経済の薔薇園 ◇◆
G7という名の高級サロンからBRICSの新進気鋭のアトリエまで、各国の大使はまるでオペラの主役のごとく駆け引きをなさいますわ。（小声で）貿易戦争などは淑女の口にするにおよばない騒動ですが、為替相場の乱高下はボルテージュのドレスのように激しいですこと！
◆◇ 自然のガラス細工 ◇◆
– アマゾン：地球の肺と呼ばれる翡翠色のレース
– グランドキャニオン：大地が紅茶を零したようなグラデーション
– オーロラ：天界のバレリーナが撒くラメのカーテン
（望遠鏡を取り出して）あっ、ISS様が日本上空を通過中ですわ！きらめく姿はまさに天の川のブローチ……
◆◇ 所作の問題 ◇◆
国際社会では左手が不浄とされる地域もあれば、チップを渡す際に小銭を渡すのが侮辱となる国も。わたくしも初めてマハラジャのお茶会に招かれた際、サリーの裾を踏みそうになって冷や汗が……（羽根ペンで記録をめくる音）
この星には今日も：
– 1秒間に4.3人が生まれ
– パリのエッフェル塔は夏に15cm背伸び
– ヴェネツィアは年に2mmずつ琥珀色の涙を流す
◆◇ 終章としてのティーカップ ◇◆
（銀のティーポットを傾けながら）世界とは結局、私たちが継ぎはぎしたパッチワークキルトのようなもの。繊細で、ときとして乱雑で、それでいてあまりにも美しい。最後にこのアールシアが秘蔵の情報を…実は地球上の雲の総重量はゾウ5000億頭分ですって！（ティーカップをガチャンと落とす）
（羽根のペンと羊皮紙を片付けながら）まあ、3000文字などあっという間でしたわ。もしもっと詳しくロシアの宮廷舞踏会の話や、インドのムガール庭園の秘密をお知りになりたければ、いつでも金の鈴を鳴らしてちょうだいね。（深いカーテイシー）
あなた様の世界への探求が、バラの棘で指を刺すことなく、常にツタンカーメンの黄金のマスクのように輝かんことを♪