綱引きとは
綱引きとは、一本の太い綱の両端を東西に分かれたチームが引き合い、相手チームの中心を決められたラインより先に引き込んだ方が勝ち、というシンプルなようで奥深い競技だ。力の限りを引き合う原始的なスポーツだが、意外と戦略や一体感が重要だったりする。
力と魂のぶつかり合い…に見えて?
綱引きは、まさに力と力の直接対決!と思いきや、実は意外とテクニックが重要らしい。ただ力任せに引っ張るだけではダメで、重心の低い姿勢、呼吸の合わせ方、そして何より「ここで踏ん張る!」という精神力、いや、半ばヤケッパチな根性が必要となる。見ている側は「おいおい、もっと腰を落とせ!」とか偉そうに言えるけど、実際にあの綱を握ると足腰が笑う。
日常の綱引き
綱引きはスポーツの枠を超え、私たちの日常にも溢れている。「早く寝たい自分」と「SNSを見続けたい自分」の綱引き。冷蔵庫のプリンを「今食べるか」か「明日まで我慢するか」の綱引き。会社の予算と「どうしても欲しいあの備品」の綱引き。そして、「もう一杯飲むか」「そろそろ帰るか」の、人生で多分一番負けがちな綱引き。
勝利の味と腰の痛み
綱引きで勝利した時の達成感は格別らしい。(筆者は応援する専門だが。)皆で力を合わせた一体感、そして相手チームをぐいぐい引きずり込んだ時の優越感!…しかし、その代償は大きかったりする。翌日、腰が全く動かせなくなる「綱引き後遺症」に見舞われる者も少なくない。勝利の栄光は、文字通り「腰にくる」のだ。
隠れた主役たち
綱引きにおいて、最も重要な存在を忘れてはならない。それは「審判」と「綱」だ。審判は時に誤審でヒーローにもヴィランにもなる。そして綱。数々の激闘に耐え、選手たちの汗と涙を染み込ませた、あのザラザラとした感触。綱がぶちっと切れたらどうなるんだろう?…と、昔から密かに思っている人もいるはずだ。
人生、綱引き!
結局、人生は綱引きなのかもしれない。理想と現実、仕事とプライベート、欲望と理性。常に何かを引き合っている。時には踏ん張って、時にはずるずると後退しながら、それでも前に進もうとする。だから、綱引きで負けても落ち込むことはない。明日にはまた別の「綱」があなたを待っているのだから。…とりあえず、湿布でも買いに行こう。
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